演義

演義(えんぎ)とは歴史書を元に少し脚色し、物語化したものを言う。ほとんどのものは講談や小説の作者の創作を盛り込んだ物語を含んでいるので歴史書として扱う事は難しいだろう。一般的に知られている『三国志』はこの『演義』である。しかし、劉備が皇帝となった時の臣下の上奏文は載録しているのに、正統のはずの曹丕の臣下の上奏文は無視している所などは、陳寿は蜀漢の遺臣なので、魏を正統とはしていても可能な限り故国を尊重しようとしている現われである。また、物語の登場人物が使用する武器や武具についても歴史的に見て誤りであるものが見られるのも、正史を元に作られた小説のようなものだからと言える。物語化されている方が読みやすく理解しやすいため、庶民にも愛され広まったのであろう。現代にもこれほど浸透し、コミックになったり映像化されているのはこの『演義』のおかげとも言えるのである。『西遊記』や『水滸伝』と共に、中国四大奇書の1つと呼ばれる名作であり、世界中で訳されて楽しまれている。